柔道好き男の闘病記

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『99%の会社はいらない』ー会社はただ単に1つのシステムに過ぎないー

 さすが堀江氏と思わせてくれる書籍である。

会社は必要ないと言い切る歯切れの良さは、読んでいて非常に気持ちがいい。

手段として会社という制度が生まれてきたにすぎない。

目的の達成手段として代替できるものが他にあるならば、会社など必要なくなるのである。

 

「嫌々会社に通い、楽しいと思えない仕事ややりたくもない仕事をして、日々を過ごす。どんなに頑張って仕事をしても給料はほとんど上がらない。早く仕事をこなせばこなすほど、給料は変わらないのに仕事量だけが増え、『ダラダラと仕事をした方が残業代も出て得をするのではないか?』ということが、頭の中でチラつく」(p.18

 

 

まさしくその通りである。全体としては非合理であっても個人からすればそちらの方が合理的であるため、そうした選択は現実味を帯びてくる。

 

僕が一番共感するのは、感情マネジメントの部分である。すなわち、

「『部下の士気を上げるにはどうしたらいいのか?』などの質問を受けることもあるが、本人がやる気にならない限りはどうしようもないことだし、わざわざ会社がそこまで面倒をみてやるのもおかしな話だ。そうしても部下に動いて欲しければ、彼が望むものを成果として与えればいいだけのこと。それをやらずに感情マネジメントをして動かそうなどというのはおこがましいし、相手に失礼だ」(p.53)

 

堀江氏は全編を通して、楽しいと思うことをやれと言っているが、非常に共感する。

僕みたいなのは、やりたくないならやめればいいじゃんとすぐに思ってしまう。

そもそも他人を自らの望むように動かすということ自体が不可能であるし、感情に訴えかけてまで動かそうとするのは気持ちが悪いと思ってしまう。

所詮は自己責任なのだから、誰しもが思うように行動するしかないのである。

 

では、お金のために嫌々仕事をするということはどうだろうか。

僕はそれを否定しないが、そうした行動をとろうとは思わない。

なぜならば、仕事は人生の大きな部分を占めているものであり、その長大な時間をクリエイティブでなく過ごすのはもったいなく思ってしまう。

 

現在の環境では、それこそ変化がすさまじい速度で進んでいるが、かといって昔は変化がなかったかと言えばそうではない。

結局社会は移り変わっていくものなのである。

そうであるならば、自分も移り変わっていかなければいつの間にか社会に取り残されて、全体の利益を犠牲にして自分のポストを守っている自分に気づく時が来るかもしれない。

 

社会に生きている上で一番知っておかなければならないことは、社会に絶対的なものなんてないということ。

会社だって手段に過ぎないし、もっと言えば法律だって手段として存在するに過ぎない。

手段に振り回されて目的を見失わないようにしなければならない。

 

堀江貴文『99%の会社はいらない』KKベストセラーズ