柔道好き男の闘病記

議論好き人間の問題提起ブログです。いや、言いたい放題言ってるだけです笑

『死亡保険金は「命の値段」 もっともシンプルな保険選び』

保険の種類は驚くほど多い。

そして、その内容は複雑で携帯会社の料金プランのようだと思うこともある。

しかしながら、それだけ種類が多いというのは、一人ひとりの違う人生に適した保険が生まれてきたためであって、意味もなく増えてきたわけではない。

著者は「ライフプラン(生きて夢を叶える)」と「デスプラン(亡くなったときの支え)」に合わせた保険選びが重要だと述べる。

 

確かに保険は来るべきリスクに備えることが目的だから、そのリスク分析のないままに契約などできないのは必然である。

例えば結婚していて夫である自分が早くに死んでしまったとしたら、その後の家族の生活は困窮するのが今の日本のスタンダードであろう。

となると、それに備えた保険契約を行っておかなければならない。

 

 けだし保険の最たるものが社会保障なのだから、その不十分さを個人がリスクマネージメントして埋め合わせなければならないというのもどうなのだろうと思ってしまうが。

そういう意味での小さな政府という概念は、正しい行動がとれなくてこぼれ落ちる人間を助けるコストを嫌って、自己責任論に持ち込もうという魂胆が見え隠れして、もうそう考える時点で国としての在り方を放棄しているように見えなくもない。

 

なんにしても、公共の社会保障としての契約が心もとないのは事実であるから、自由契約で保険に入る必要はある。

保険はいたずらに危険を煽るものであるのも事実であるから、大事なのはベースメントを固めた上で対応していくのがいいだろう。

つまり、一番社会保障の手薄な死亡保険をしっかりと固めた上で、医療保険や年金、学資保険を検討してみるのが最善だと思われる。

 

保険を売る方からしてみればアップデートの激しい業界であるから、日々の勉強を怠ればすぐに保険を紹介する資格を失う(その責任の重さゆえに)だろう。

しかし、そんな仕事も面白いなと思ってしまった。

 

杉山将樹『死亡保険金は「命の値段」 もっともシンプルな保険選び』幻冬舎